
GWが明けて、東京都内もいたる処で祭礼が催される季節となりました。
その中でも都内最大級の御祭りが、浅草の三社祭が毎年5月に開催されます。
今年は5月19日〜21日。その三社祭の舞台、「三社さま」の呼称で親しまれる浅草神社をご紹介します!
浅草寺のすぐそば! 三社さまと親しまれる浅草神社
出展:無料写真素材写真AC
浅草寺の本堂と二天門の間に鎮座する浅草神社。
浅草神社の御祭神は檜前浜成命(ひのくまのはなまりのみこと)、檜前竹成命(ひのくまのたけなりのみこと)、土師真中知命(はじのまつちのみこと)の三柱が祀られています。
起原は浅草寺と同じく、漁師の桧前浜成・竹成兄弟が網にかかった観音像を持ち帰り、土師真中知が奉安したのが始まり。
漁師が神様になった神社、当時は「三社権現社」と呼ばれていました。
1868年、明治政府の神仏分離令よって浅草寺と袂を分かち、改称により現在の「浅草神社」となりました。
浅草神社の鮮やかな装飾とうるし塗りの拝殿は1649年に第三代将軍徳川家光により寄進されたもの。
日光東照宮と同じ権現造という建築様式だそう。
関東大震災や戦災で浅草寺は貴重な文化財の多くを消失しますが、浅草神社は被害を免れ、現在までその姿を残しています。社殿に描かれる霊獣は必見ですよ。
荒々しい雄壮さで御輿を揺さぶる三社祭の渡御
出展:無料写真素材写真AC
そんな浅草神社の大祭「三社祭」は多くの観光客が見物に訪れ、3日間で150万人の人出が見込まれるそう!
初日の大行列はお囃子・鳶頭木遣り・びんざさら舞・白鷺の舞が行列をつくり浅草の町を歩きます。
2日目が例大祭式典と町内神輿連合渡御(ちょうないみこしれんごうとぎょ)。
渡御とは「神輿が進む」の意。浅草氏子44町の町内神輿約100基が浅草寺本堂裏広場に参集する光景は圧巻! 各町会ごとの法被をまとった男衆、女衆の熱気は凄いです!
大きな掛け声とともに一基ずつ発進し、浅草神社でお祓いを受けたのち各町会を練り歩きます。3日目は三社祭のメインイベント! 宮出しと本社神輿各町渡御(ほんしゃみこしかくちょうとぎょ)。
一之宮、二之宮、三之宮の本社神輿3基が早朝から夜まで各町会を渡御します。
荒々しく揺さぶられる神輿と、担ぎ手達の威勢と迫力を一目見ようと集まった人だかりで境内が埋まるほど。
神輿を激しく振り動かす魂振りは、神輿に乗っているご神体の霊威を高め、豊作豊穣を祈願する神道の儀です。
霊魂を揺さぶり、魂の活力を戻す行為ですから、見て居るだけで活力が湧いてくるのも頷けますね!
お神輿が進んでいる間も境内では、舞踊の奉納など祭典が行われています。
たくさん並ぶ屋台と合わせてお楽しみ下さい。ここでしか見られない貴重な演舞も。
そして祭前日の18日夜に行われる「本社神輿へ浅草神社の御神霊をお移しする」儀式、神輿神霊入れの儀(みこしみたまいれのぎ)や、最終日の「本社神輿へお移り頂いた御神霊をお戻しする」儀式、神輿御霊返しの儀(みこしみたまがえしのぎ)をご覧になると、祭は神事なのだと感じることでしょう。
今年はお祭りの楽しみ方を深めてみてはいかがでしょうか?