【運命の輪】を模した新政 新年干支ボトルと飛鳥時代から続く信仰の山大平山

【運命の輪】を模した新政 新年干支ボトルと飛鳥時代から続く信仰の山大平山

2020年の松の内も明けたところで、日本酒女子で新年会をしました。
その際に、占い師としても活動しタロットは身近にある私としては見逃せない限定ボトルに出会いました。
そのボトルには小さな絵馬がついており、太平山三吉神社でご祈祷いただいた縁起物なのだそうです。

ということで、今回は、その限定ボトルを醸した新政酒造と飛鳥時代から信仰の山として崇められた大平山山頂に奥宮がある大平山三吉神社と三吉信仰についてお話していきたいと思います。

◇2020年の干支のねずみの王様が運命の輪に!新政 新年純米しぼりたて生 干支ボトル

先日、日本酒女子と新年会をしました。急遽集まることが決まり開催した新年会でしたので、当日検索でお店を探しました。
個室でゆっくりと日本酒を飲みたいという参加メンバーのリクエストを受け、ヒットした「多酒多菜 昔ばなし別館」というお店に伺いました。日本酒の種類も多く、新鮮な食材を用い提供されるお料理も大変美味しかったです。

 

 
photo by ミラクルナビらぶちゃん
 
そして、「新年にちなんだ日本酒を頼もう。」ということになり、注ぐために出てきたボトルを見て大変驚きました。

それが、こちら。

 
photo by ミラクルナビらぶちゃん
 

新政酒造 新年純米しぼりたて生ボトルです。
こちらのお酒は、ボトルもインパクトがありますが、12月31日から準備され、元旦に瓶詰し発送されたというお酒です。
このボトルのデザインは、「Wheel of Fortune2020」と名付けられ、タロットの運命の輪をモチーフにしているのだそうです。

 
同じデザインのTシャツも販売されたそうで、そこに添えられた新政酒造さんのTwitter記事には、ネズミ年ということで、ネズミが走る輪(ハムスターサークル)から発想を得、「輪」つながりでタロットカードの運命の輪のイメージが出てきて、今回のモチーフにすることに決めたそうです。

さらに、デザインをすすめるうち、「輪」が蔵の田んぼがある地域に今後作りたい「水車」のイメージとも重なり、干支であるネズミは、米を食すことから豊穣・豊作をイメージする王さまの衣装をまとったネズミとともに、「稲穂」もボトルには配置したそうです。

 
タロットの「運命の輪」も、転換やチャンス、ラッキーがもたらされるなどの意味がありますから、まさに新年にふさわしいおめでたいボトルですよね。

 
そして、中身の日本酒の方は、「あきた酒こまち」というお米100%で仕込まれています。
あきた酒こまちは、秋田県オリジナルの酒米で、雑味が少なく香り高い味わいを持つ「山田錦」のような特性と、端麗な味わいを持ち、最近このお米で仕込んだ日本酒の人気も高まっている「美山錦」の特性を併せ持つお米です。

 
あきた酒こまちは、大粒でお米を蒸した時の弾力があり表面が乾きにくいので麹がつくりやすいという特徴があるそうです。
この米で作った酒母やもろみは糖分の製成量が多い傾向があって、あきた酒こまちで醸されたお酒は“香り高く、上品な甘みと軽く爽やかな後味を持つと言われています。

 
実際に新年干支ボトルのお酒を味わうと、搾りたてだな~と感じるフレッシュさをしっかり感じました。
酸も多く香りも豊かで、爽やかさと甘みが絶妙なバランスで飲みやすく、とっても美味しかったです。
ボトルにかかっている可愛い絵馬は、大平山三吉神社にてご祈祷していただいたものなのだそうです。

 
のちほど、この絵馬をご祈祷した大平山三吉神社にも触れていきたいと思いますが、まず次では、新年純米しぼりたて生ボトルを醸す新政酒造のことを酵母を通してお話します。

 

◇現存する最古の酵母「協会6号」酵母と新政酒造

いい日本酒をつくるには「一麹、二酛(もと)=酒母、三造り」と言われ、酒母造りは大変重要です。
酒母(酛)とは、麹、仕込み水、蒸米を混ぜた状態で酵母を加え培養したものを言います。
今回は酒母を作る際の酵母、なかでも、日本で現存する最古の酵母と言われる協会6号酵母を通し、新政酒造についてお話していきましょう。

 
新政酒造は、1852年に創業した、秋田県に蔵を構える酒蔵です。
現在の社長である8代目佐藤祐輔氏が2007年に蔵に入られ、その後2009年から新政酒造では仕込む際に用いる酵母を「協会6号」に限定した酒造りを行っています。
この「協会6号」という酵母は、日本醸造協会が頒布する酵母の一種で、1930年に新政酒造のもろみから抽出されたことから、新政酵母とも呼ばれています。

 
もともと、蔵に住みついている微生物(酵母)の働きを利用して、日本酒は造られていたのですが、明治に酒質安定と日本酒生産量の増加のために、もろみ酵母を抽出し培養し始めました。6号というのは、日本醸造協会の6番目の酵母という意味ですが、5号までのものは戦時中に、頒布中止になったため、「協会6号」は現役最古の酵母と言われています。

 
協会1~5号は西日本の蔵で発見された酵母であるのに対し、秋田の新政酒造で発見された「協会6号」は、寒さに強い酵母として有名です。
現存する清酒の酵母は、遺伝子的に協会6号を祖先に持っていることから、「協会6号」は、今の日本酒の味わいの礎を築いていると言えます。今の日本酒の礎である酵母が発見された蔵が新政酒造なのです。

 
いかがでしたか?日本酒を飲む際には、使用されている酵母に注目してみると、新たな発見があるかもしれません。

 

次回28日更新の後編では…

ボトルについていた絵馬を祈祷した大平山三吉神社についてお話していきたいと思います。

・飛鳥時代から信仰の山として崇められた大平山に奥宮がある大平山三吉神社
・勝負の神様、三吉信仰

についてお話していきます。

 

 

日本酒ナビゲーター:ミラクルナビらぶちゃん