フェルメール。私たちの心を映し出す鏡

黄金時代といわれた17世紀のオランダ、豊かな時代に活躍した天才画家フェルメールは、光の魔術師といわれ、その絵画は観る人の心を映し出す鏡といわれています。今もなお人々を魅了し続ける不思議な絵画ついて、スピリチュアルライフアドバイザーのKAORUがお伝えします。

オランダを代表する画家、フェルメール


出典:無料素材画像 写真AC

17世紀オランダは「黄金時代」といわれ、スペインから独立し貿易も盛んで豊かな時代でした。
1632年、オランダのデルフトで生まれたフェルメールは、生涯をこの街で過ごします。
織物職人・画商であった父を20歳のときに亡くし家業を継ぐことに。
21歳には、カタリーナ・ボルネスという裕福な家の娘と結婚、画家として活動を開始。
裕福な義母や生涯を支えたパトロンもいたことから、心おきなく時間を注ぐことができたその作品は高い評価を受けます。
1645年、妻と11人の子どもを残したまま43歳という若さで亡くなると、フェルメールの名は忘れられていきますが、19世紀に入ると再び評価を得ることとなります。
画家として活動したのは22年、現存する作品は35点といわれ、希少な作品を持つフェルメール、17世紀で最も世界中に愛される画家となりました。

【フェルメール展】
東京展
上野の森美術館
2018年10月5日(金)〜2019年2月3日(日)

大阪展
大阪市立美術館
2019年2月16日(土)〜2109年5月12日(日)

フェルメールが人々を魅了するのは

黄金時代のオランダの絵画では、家事をする女性や酒場での風景、食事の場面など、日常生活や身の回りにあるものを描く風俗画が多くみられるようになります。
また、画家たちは歴史や旧約聖書、ギリシャやローマ神話などの豊富な知識を想像力にのせ、歴史画の制作も盛んに行われていました。

フェルメールもまた、女性が家事をする、手紙を書く、鏡を見るなど、人々の日常の姿を、穏やかで柔らかな光や静寂とともに描き、繊細かつ独特な表現により「光の魔術師」といわれるようになります。

ほとんどの作品に窓と光が描かれ、窓は向かって左側にあり、室内にいる人物は決まって一人もしくは二人。
窓からはオランダの曇り空が見え、部屋には優しい光が流れ込みます。

フェルメールの作品には、「フェルメール・ブルー」という鮮やかな青色が、「真珠の耳飾り」や「牛乳を注ぐ女」など、多くの作品に使われています。
「フェルメール・ブルー」の絵の具の原料には、当時とても高価だったラピスラズリ(聖なる石といわれ幸運をもたらし邪気を祓い、直感力を高める)が使われていました。

フェルメールの絵画に人々が魅了されるのは、現代にもある日常の姿、穏やかな光や「フェルメール・ブルー」に癒されるからなのかもしれませんね。

観る人の心を映し出す鏡


出典:無料素材画像 写真AC

絵画には、はっきりした作者のメッセージが残されているものがあります。
フェルメールの「手紙を書く女と召使」では、手紙を書く女性の背後に掛けられている絵画が旧約聖書「モーセの発見」の一場面であることから、神の考えに従い心に平穏をもたらすことの大切さを表しているという一説があり、「ワイングラス」では、ワインを飲む女性と男性が描かれ、テーブルやイスにあるリュートや楽譜が「愛」を、ステンドグラスの窓に描かれた馬の手綱は「感情の抑制」を表し、恋の誘惑の危険さを意味しているといわれています。

また、絵画は見る側の私たちに想像する楽しみも与えます。
フェルメールが描く光に包まれた人々の日常は、「観る人の心を映し出す鏡のようなもの」といわれ、絵画から今の自分の心の状態を体感することもできます。

例えば、「牛乳を注ぐ女」、メイドであると思われる女性が静かに仕事に取り組む美しい姿が描かれています。
無心になり絵を見続けると、その感じる心は様々です。
凛とした心でやるべきことを毎日続けている、変えることの出来ない日常を重く感じている、静かに時間が流れることが幸福と思えるなど。

ニューヨーク近代美術館で開発された「対話型鑑賞」というものがあります。
作品に関する知識を持たず、観たままの感想や想像を他人と共有しながら鑑賞するというもの。
想像力やコミュニケーション能力を発達させる効果があるといわれています。

「対話型鑑賞」のように知識を持たず、ただ絵画と向き合い、自分の感じる心に意識を向けてみませんか。
その心から受け取る導きのインスピレーションを、豊かな想像力で紐解く力へと繋げることができます。

「光の魔術師」が生み出した絵画は、今まさに宇宙からのインスピレーションを受け取る中継地点、その不思議な名画に会いに行ってみませんか。

スピリチュアルライフアドバイザー:KAORU