十三夜は十五夜の1ヶ月後!?
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数字だけ見れば、十五夜の前に行われると思われがちな十三夜。実は、十五夜よりも後に行うものなのです。十五夜は旧暦の8月15日のことを指していましたが、十三夜はその「1ヶ月後」、旧暦の9月13日ごろになります。今の新暦だと、「10月の中旬から下旬 ごろ」です。ちなみに、今年の十三夜は「10月21日」といわれていますよ。十五夜を「中秋の名月」と呼ぶのに対し、十三夜は「後の名月」という名前がついているのです。また、お供えするものが栗や大豆(枝豆)だったことから、「栗名月(くりめいげつ)」や「豆名月」とも呼ばれているとか……。
十五夜は中国からだけれど十三夜は日本発祥!
十三夜は、昔から十五夜に次いで美しい月だといわれていて、愛でられていました。
はじまりは、919年、宇多法皇(うたほうおう)によって、十五夜で月を楽しんだ後、 その 1ヶ月後の9月13日にも月を愛でる宴が開かれたことで、広がっていったのです。そして、十五夜の次にキレイだといわれているからこそ、十三夜にも必ずお月見をする ものだといわれていました。十五夜だけ付きを愛でることを「片月見(かたつきみ)」と 呼ばれ、縁起が良くないとされているのです。
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旧暦では十三夜が2回来ることも……
旧暦の中では、季節の調整のために、「閏月(うるうづき)」というものがあるのです。
これは、1年を二十四節気に割り当てるのですが、どうしても「ズレ」が発生してしまいます。そのズレを調整するために、月と月の間に閏月が入るのです。そのため、8月や9月の中に入った場合は、十五夜や十三夜が2回巡ってくることがあります。ですから、
「後の十五夜」というように、後の~という形で名前が付けられていました。ちなみに、この珍しい閏月ですが、2014年に訪れて約171年ぶりに「後の十三夜」が発生したとか……。珍しいこともありますが、100年以上も経ってからこういった珍しいことが
起こるのも神秘的ですね。
十三夜は天気が良いといわれていますから、この日にはぜひ空を見上げてみてください。キレイな月を見ながら自分を振り返ってみると、気持ちが落ち着きまだ気づいて
いなかった自分の一面を発見するきっかけになるかもしれません。
占いコラムニスト:水守湊