ススキをかざる意味は無病息災?
出典:無料画像素材写真AC
十五夜のかざりとしてすぐに出てくるのは、やはり「ススキ」でしょう。このススキをかざるのは、月の神様をお招きする「依代(よりしろ)」としてお供えされているのです。ちなみに、依代とは神様が体を下ろす対象の ことです。本当は、「稲穂」が主だったのですが、ちょうどこの時期に手に入らなかったので、形が似ている ススキが選ばれたのだとか。
また、このススキは古くから「魔除け」の意味があると言われていたからこそ、お月見で使ったあとは「軒先」に吊るしていたそうです。そうすることで、「一年間病気をしない」と言われていたとか……。
お団子はお月さまの代わりだった!?
月見団子は、もともと、収穫されていた「里芋」や「豆類」の代わりだったのです。もともとは豆や芋を供えていたのですが、「江戸時代の後期」には「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」の感謝を込めて、お米で作ったお団子をお供えしていたとか。そこから、「保存面」や「形」を見て、お団子が定着していったのです。
また、「丸い形」は縁起がよいといわれているからこそ、収穫のお祝いだけでなく健康になれると信じられて いました。ですから、自然とお団子を作って供えるようになったのです。
出典:無料画像素材写真AC
お供え物は食べてもOK!
十五夜のお供え物は基本的に「幸せ」や「健康」を願って作られているからこそ、食べることで「神様との つながり」を強くすると考えていたのでしょう。そして、地域によっては、昔ながらの風習がまだ残っている 場所もあるとか……。食べるときには、お団子に味がついていませんから、「砂糖醤油」や「汁物」にいれて 食べるのもオススメ。また、クリームあんみつのようにアイスと一緒に食べるのも、もちもちしたお団子の食感を楽しめるでしょう。今年の十五夜には、ぜひ作ってお供えしてみてください。
ススキが実は稲穂の代わりだったとは流石に知らない人もいたのではないでしょうか。今まで知らなかった知識を得ることで、さらに行事を楽しめるようになりますので、友人たちと一緒に楽しんでみるのも良いですよ。 そして、日本ならではの風流さを感じてみるのも良いでしょう。
占いコラムニスト・水守湊